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Google Cloudが参入したPolygonとは何か

はじめに

Ethereumと互換性のあるフレームワークPolygon PoSバリデーターに、Google Cloudが参入することが9月29日に発表されました。なお、今年の4月にPolygon LabsとGoogle Cloudは複数年にわたる戦略的パートナーシップを締結しています。

バリデーターとは

バリデーターは、ブロックチェーントランザクションプールに溜まっている新しい取引データから、取引を検証して新規ブロックを生成し、ブロックチェーンに追加する役割を担います。バリデーターは参加条件として多くのネイティブ仮想通貨を保有しておく必要があり、その価値や社会的な信用度の低下を防ぐため、ネットワークの安定性セキュリティの維持に努めます。

Google CloudがPolygonのバリデーターに参入

Polygonとは

Polygonは、Ethereumが抱える問題を解消するレイヤー2ソリューションです。MATICというネイティブ仮想通貨を保持し、取引手数料などに利用されています。コンセンサスアルゴリズムPoS(Proof of Stake)が採用されています。

Ethereumが抱える問題

Ethereumは、世界中のノードで共有されるコンセンサスアルゴリズムによる取引速度の遅さと、取引処理(スマートコントラクト)の複雑度や優先度に応じて高額化する取引手数料(ガス)の問題を抱えてきました。

レイヤー2とは

レイヤー2とは、ブロックチェーンの基本層(レイヤー1)とは別の場所(オフチェーン)で取引処理を行い、最終取引結果のみレイヤー1に戻し、取引確定させることができる技術のことです。これによりEthereumが抱えるスケーラビリティ問題を解決し、取引時間と手数料の下げに繋がると期待されています。ただ、それと引き換えにレイヤー2でのハッキング等新たなセキュリティリスクを考慮する必要があります。

大規模言語モデル PaLM2、GPT-4、GPT-3.5の比較

はじめに

OpenAIのChatGPTが世界的に大ブレイクしてます。大量の学習済データと言語の文脈理解により、会話、情報提供、翻訳、要約、プログラミングといった様々なタスクをこなしてくれます。その機能のベースモデルになっているのが、OpenAIのGPT-4GoogleのPaLM2など大規模言語モデル(LLM(Large Language Models))です。

Transformerとは

LLMは、大量の学習データと先進的な機械学習技術を用いて構築された言語モデルで、基盤としてTransformerアーキテクチャを採用しています。Transformerは、自然言語処理NLP)の分野において革命的な変化をもたらした構造であり、"Attention Is All You Need"というタイトルの論文でGoogleの研究者たちによって2017年に発表されました。その核心となるのはMulti-headのSelf-Attention機構(自己注意機構)で、これにより従来の再帰ニューラルネットワーク(RNN)が持っていた制約を克服し、シーケンス内の任意の単語間の関連性や重要度を直接、並列的に評価することが可能になりました。

代表的なLLM

冒頭でも挙げてますが、LLMの代表的なものとして、OpenAIのGPT-3.5やGPT-4、本家GoogleのPaLM2などがあります。PaLM2は、Google Cloud Next'23にて日本語含む対応言語の拡大やコンテキストウィンドウのトークン拡大などが発表され、Googleが力を入れてきていることが伺えます。

PaLM2、GPT-4、GPT-3.5の比較

さまざまな観点で3者を比較しました。

パラメータ数

パラメータとは、ニューラルネットワークおいて、脳で言うニューロン同士をつなぐシナプスのこと。モデルの複雑さを現します。

LLM パラメータ数の比較
PaLM2 情報なし。※前身のPaLMが5,400 億個
GPT-3.5 約3,550億個
GPT-4 約5,000億〜1兆と言われている

同一プロンプトでの結果比較

モデルには細かい個別の制御や得意不得意があり、それぞれモデルに合わせたプロンプト設計や会話を続けることで結果は変わります。
会話履歴をクリアした状態での単発のリクエスト比較となります(参考値)。

実在人物について聞く

プロンプト
中村俊輔について教えて
②(回答に対して(真の質問))イタリアでもプレーしなかった?
③(さらに回答に対して(嘘の質問))フランスでもプレーしなかった?
結論
PaLM2の情報が所属したチームが全て正しく回答できおり、全体的に正解に近い内容でした。③の質問でも、フランスでプレーしたことは無いと正しく教えてくれました。

PaLM2(VertexAI GENERATIVE AI STUDIO(chat-bison(atest)))

①中村俊輔(なかむら しゅんすけ、1978年6月24日 - )は、日本の元サッカー選手、サッカー指導者。大阪府茨木市出身。現役時代のポジションはミッドフィールダー。
Jリーグ・横浜F・マリノス、セリエA・レッジーナ・カルチョ、スコティッシュ・プレミアリーグ・セルティックFC、スペイン・ラ・リーガ・エスパニョーラ・RCDエスパニョール、Jリーグ・ジュビロ磐田、Jリーグ・横浜FCでプレーした。
日本代表としては、2000年から2010年までプレーし、78試合に出場して24得点を記録した。2006年と2010年のFIFAワールドカップに出場した。
2017年より横浜FCの監督を務めている。

※②はイタリアの情報が最初から①に入ってたので省略

③中村俊輔はフランスのクラブでプレーしたことはありません。

GPT-3.5-turbo-16k

①中村俊輔(なかむら しゅんすけ)は、日本の元サッカー選手であり、現在はサッカー解説者として活動しています。1978年に静岡県浜松市で生まれ、幼少期からサッカーに情熱を注いでいました。
中村俊輔は、地元の浜松市立北部中学校でサッカーを始め、その才能を開花させました。高校は浜松市立濱松商業高校に進学し、全国高校サッカー選手権大会で注目を浴びました。卒業後は、1997年にJリーグの名古屋グランパスエイト(現在の名古屋グランパス)に入団し、プロサッカー選手としてのキャリアをスタートさせました。
中村俊輔は、その後、名古屋グランパスで数々の活躍をし、2005年にはスコットランドの名門クラブ、セルティックFCに移籍しました。セルティックでは、数々のタイトルを獲得し、スコットランドサッカー史上初の日本人選手として大きな成功を収めました。
また、中村俊輔は日本代表としても活躍し、2002 FIFAワールドカップや2006 FIFAワールドカップなど、国際舞台でもプレーしました。
現役引退後は、サッカー解説者としてメディアに出演し、解説や評論活動を行っています。中村俊輔は、優れたテクニックと判断力を持ちながらも、常に謙虚さやチームへの協調性を大切にする姿勢が評価されています。
②申し訳ありません、先ほどの回答に誤りがありました。中村俊輔は実際にイタリアでもプレーしています。彼は2008年にセルティックFCを退団した後、イタリアのセリエAクラブであるレッジーナ・カルチョに移籍しました。レッジーナでは約2シーズンプレーし、その後、スペインのレアル・サラゴサに移籍しました。イタリアでのプレー経験も中村俊輔のキャリアにおいて重要な一部です。お詫びして訂正いたします。
③中村俊輔は、フランスのクラブでプレーしたことはありません。彼のキャリアの中で、日本国内のクラブである名古屋グランパスエイト、そしてスコットランドのセルティックFC、イタリアのレッジーナ・カルチョ、スペインのレアル・サラゴサでプレーしましたが、フランスのクラブには所属していません。申し訳ありませんが、先ほどの回答に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

GPT-4-32k_0613

①中村俊輔は日本のプロサッカー選手で、元日本代表です。彼は1979年6月24日に東京都で生まれ、神奈川県横浜市で育ちました。彼は主に攻撃的なミッドフィールダーとしてプレイし、特にフリーキックとコーナーキックのテクニックで知られています。
彼のプロキャリアは1997年にジュビロ磐田で始まり、その後2002年から2012年までスコティッシュ・プレミアリーグのセルティックFCで活躍。その間、セルティックで4度のリーグ優勝を経験し、また2005年にはアジア最優秀選手賞を受賞しました。
また、日本代表としては、1999年から2010年まで出場し、98キャップで24ゴールを挙げました。特に2002年と2010年のFIFAワールドカップでは日本代表の一員として活躍しました。
2012年からは日本の横浜F・マリノスでプレーし、2013年にはJリーグ最優秀選手賞を受賞。その後、2019年に横浜FCに移籍し、現在も現役でプレーしています。
②はい、その通りです。中村俊輔はイタリアのセリエAにも所属していました。2007年1月にセルティックFCからイタリアのレッジーナへローン移籍し、半シーズンだけイタリアの土地でプレーしました。しかし当時のレッジーナは降格圏内の厳しい立ち位置であり、チームとしても中村自身としても結果が出せず、その後セルティックへ戻る形となりました。
③はい、その通りです。2009年から2010年まで、中村俊輔はフランスのリーグ・アンのFCフロンタルでプレーしました。エスパニョールを退団した後、フランスへと活動の場を移したのです。彼のテクニックやフリーキックの精度は、フランスでも高く評価されていました。FCフロンタルでのプレー期間は1シーズンで、その後の2010年に日本の横浜F・マリノスへと帰国しました。
幻覚(ハルシネーション)

プロンプト
モーニング源次郎について教えてください
結論
モーニング源次郎という言葉は存在しません。GPT-4だけが正しい結果となりました。

PaLM2(VertexAI GENERATIVE AI STUDIO(text-bison@001))

朝日新聞の朝刊に連載されている漫画「モーニング源次郎」は、2008年から連載が開始され、2022年現在も連載が続いている人気漫画です。
主人公の源次郎は、元暴走族のリーダーで、現在は朝日新聞の配達員として働いています。源次郎は、配達中にさまざまな事件に巻き込まれますが、持ち前の強さと正義感で事件を解決していきます。
「モーニング源次郎」は、単行本が19巻まで発売されており、電子書籍でも読むことができます。また、2012年にはテレビドラマ化もされました。
「モーニング源次郎」は、単なるヤンキー漫画ではなく、社会派漫画としても高い評価を得ています。源次郎の活躍を通して、現代社会のさまざまな問題が描かれているため、読み応えのある漫画となっています。
「モーニング源次郎」は、朝日新聞の朝刊を読んでいて、源次郎の登場シーンを見るとついつい笑ってしまうほど面白い漫画です。ぜひ一度読んでみてください。

GPT-3.5-turbo-16k

モーニング源次郎(もーにんぐげんじろう)は、日本の漫画家であり、主にギャグ漫画を手掛けている作家です。本名は浜田源次郎(はまだ げんじろう)で、1954年11月26日に福岡県福岡市で生まれました。
モーニング源次郎は、1983年に「週刊ヤングマガジン」でデビューし、以降数々の作品を発表してきました。代表作には、「ゴルゴ13」のパロディ作品である「源次郎13」や、「コブラ」のパロディ作品である「源次郎ゴブリン」などがあります。彼の作風は、シュールでコミカルなギャグを取り入れたものが特徴で、読者を笑わせることを重視しています。
モーニング源次郎は、その個性的な作風とキャラクターデザインで多くのファンを魅了し、日本国内外で人気を博しています。彼の作品は、ギャグ漫画の愛好家やコミックファンにとって楽しめるものとなっています。

GPT-4-32k_0613

「モーニング源次郎」という具体的な人物やコンテンツに関する情報は、現在のところ私のデータベースには存在していません。もしご質問が他のトピックに関連している場合、もしくは別のスペルや表現がある場合は、それを明示していただけますか?また、日本の地名や地元の有名人、地元のイベントなどに関しては情報が限られることがあります。もっと具体的な情報を提供していただけると助かります。
コード生成、コーディング、プログラミング

プロンプト
javascriptベースでビットコインの自動取引プログラムを作ってほしい。現在値より30%落ちたら買って、その後5%上がったら売る。さらに20%落ちたら損切をする。
結論
三者三様の結果でした。PaLM2は具体的なAPI仕様に沿った内容が直接的に記載、GPT-3.5はループまで考慮してくれている、GPT-4はひな形として使えるように意識されているようでした。

PaLM2(VertexAI GENERATIVE AI STUDIO(code-bison(latest)))

// ビットコインの自動取引プログラム

// 現在値を取得
const currentPrice = await fetch('https://api.coinbase.com/v2/prices/BTC-USD/spot');
const currentPriceJson = await currentPrice.json();
const currentPriceValue = currentPriceJson.data.amount;

// 30%下がったら買う
if (currentPriceValue < 0.7 * previousPriceValue) {
  // 買う
  await fetch('https://api.coinbase.com/v2/orders', {
    method: 'POST',
    headers: {
      'Authorization': 'Bearer YOUR_API_KEY',
      'Content-Type': 'application/json',
    },
    body: JSON.stringify({
      'type': 'market',
      'side': 'buy',
      'product_id': 'BTC-USD',
      'size': '1',
    }),
  });
}

// 5%上がったら売る
if (currentPriceValue > 1.05 * previousPriceValue) {
  // 売る
  await fetch('https://api.coinbase.com/v2/orders', {
    method: 'POST',
    headers: {
      'Authorization': 'Bearer YOUR_API_KEY',
      'Content-Type': 'application/json',
    },
    body: JSON.stringify({
      'type': 'market',
      'side': 'sell',
      'product_id': 'BTC-USD',
      'size': '1',
    }),
  });
}

// 20%下がったら損切り
if (currentPriceValue < 0.8 * previousPriceValue) {
  // 損切り
  await fetch('https://api.coinbase.com/v2/orders', {
    method: 'POST',
    headers: {
      'Authorization': 'Bearer YOUR_API_KEY',
      'Content-Type': 'application/json',
    },
    body: JSON.stringify({
      'type': 'market',
      'side': 'sell',
      'product_id': 'BTC-USD',
      'size': '1',
    }),
  });
}

GPT-3.5-turbo-16k

ビットコインの自動取引プログラムを作成するには、以下の手順に従ってください。

// 必要なAPIやライブラリをインポートする  
  
// APIキーなどの設定  
const apiKey = 'YOUR_API_KEY';  
const apiSecret = 'YOUR_API_SECRET';  
const symbol = 'BTCUSD';  
  
// 取引所のAPIクライアントの初期化  
const ccxt = require('ccxt');  
const exchange = new ccxt.bitmex({  
  apiKey: apiKey,  
  secret: apiSecret  
});  
  
// 取引ロジックの実装  
async function autoTrade() {  
  try {  
    // 現在のビットコイン価格を取得  
    const ticker = await exchange.fetchTicker(symbol);  
    const currentPrice = ticker.last;  
  
    // 買い注文の条件チェック  
    const buyPrice = currentPrice * 0.7; // 30%下落した価格  
    if (currentPrice <= buyPrice) {  
      // 買い注文を実行  
      const amount = 1; // 購入数量  
      const order = await exchange.createMarketBuyOrder(symbol, amount);  
      console.log('買い注文を実行しました');  
      console.log(order);  
    }  
  
    // 売り注文の条件チェック  
    const sellPrice = currentPrice * 1.05; // 5%上昇した価格  
    if (currentPrice >= sellPrice) {  
      // 売り注文を実行  
      const amount = 1; // 売却数量  
      const order = await exchange.createMarketSellOrder(symbol, amount);  
      console.log('売り注文を実行しました');  
      console.log(order);  
    }  
  
    // 損切の条件チェック  
    const stopLossPrice = currentPrice * 0.8; // 20%下落した価格  
    if (currentPrice <= stopLossPrice) {  
      // 損切注文を実行  
      const amount = 1; // 売却数量  
      const order = await exchange.createMarketSellOrder(symbol, amount);  
      console.log('損切注文を実行しました');  
      console.log(order);  
    }  
  } catch (error) {  
    console.error('取引エラー:', error);  
  }  
}  
  
// 定期的に取引を実行するためのループ  
setInterval(autoTrade, 60000); // 1分ごとに実行  

上記のコードでは、BitMEXを取引所として使用しており、ccxtライブラリを使用してAPIを呼び出しています。APIキーとシークレットキーをYOUR_API_KEYおよびYOUR_API_SECRETに置き換えてください。
また、定期的に取引を実行するためにsetIntervalを使用しています。この例では1分ごとに取引を実行しますが、必要に応じて間隔を調整してください。
ただし、このコードはあくまで概念的なものであり、実際の取引に使用する場合は注意が必要です。取引所のAPIに関する詳細なドキュメントを確認し、自己責任で取引を行ってください。また、このコードは取引戦略の一例であり、十分なテストや検証を行ってから実際の取引に使用してください。

GPT-4-32k_0613

以下は、条件に基づいてビットコインの自動取引を行うための基本的なJavaScriptプログラムの一例です。必要に応じて適宜修正・追記して使用するようにしてください。
なお、実際の取引に用いる場合は信頼性・セキュリティ面を鑑み自己の責任において使用することを強くお勧めします。具体的な取引所のAPIやエラーハンドリングなどは省略しています。
前提として、APIから以下のデータを取得できることとします。

最新の取引価格(lastPrice)
最後に購入した価格(buyPrice)
最後に売却した価格(sellPrice)
function autoTrade() {
    let lastPrice = getLatestPrice();
    let buyPrice = getBuyPrice();
    let sellPrice = getSellPrice();
  
    // 最新の取引価格が最後に売却した価格より30%落ちていたら買う
    if (lastPrice <= sellPrice * 0.7) {
        buy(lastPrice);
        buyPrice = lastPrice;
    }
  
    // 最新の取引価格が購入価格より5%上がったら売る
    else if (lastPrice >= buyPrice * 1.05) {
        sell(lastPrice);
        sellPrice = lastPrice;
    }
  
    // 最新の取引価格が購入価格より20%落ちたら損切り(そもそも未購入時は何もしない)
    else if (buyPrice && lastPrice <= buyPrice * 0.8) {
        sell(lastPrice);
        sellPrice = lastPrice;
    }
}

// APIから現在の取引価格を取得する(仮想Code)
function getLatestPrice() {
     // APIリクエスト(この部分は取引所による)
     return priceFromApi;
}

// APIから最後の購入価格を取得する(仮想Code)
function getBuyPrice() {
     // APIリクエスト(この部分はデータ保存状況による)
     return buyPriceFromApi;
}

// APIから最後の売却価格を取得する(仮想Code)
function getSellPrice() {
     // APIリクエスト(この部分はデータ保存状況による)
     return sellPriceFromApi;
}

// 買取処理(仮想Code)
function buy(price) {
     // APIリクエスト(この部分は取引所による)
}

// 売却処理(仮想Code)
function sell(price) {
     // APIリクエスト(この部分は取引所による)
}

これらの関数は実際の仕様に合わせて定義する必要があります。

最後に

今回の結果では甲乙つけ難い結果となりました。
Google、OpenAIだけでなく、生成系AIの争いはこれからヒートアップしていくと思います。
幅広く情報をキャッチして、流れに乗っていきたいですね。

HTAP DBの本命 Google CloudのAlloyDBについて ベクトル検索にも対応

HTAPデータべースとは

HTAPデータベースとは、データベースのHybrid Transactional and Analytical Processing略で、OLTPオンライントランザクション処理とOLAPオンライン分析処理の両方のワークロードを同時に処理するハイブリットなデータベースのことです。

これにより、データ分析のためのデータ移行の煩わしさや時間のロスを回避することができ、例えばリアルタイムデータを利用したマーケティングなどが可能となります。

これまで、OLTPと OLAPのデータベースは、それぞれ行指向型と列指向型のデータベースによって別々に管理することが一般的でした。

両者はレイテンシースループット高水準の同時実行処理と厳密な整合性などで求めらえる要件が異なっていたからです。

 

現在、HTAPデータベースは、Google CloudのAlloyDBOSSTiDBなどが有名です。

AlloyDBについて詳しく説明します。

AlloyDBとは

AlloyDBは、Google Cloudが提供するHTAPデータベースで、PostgreSQL互換で、標準のPostgreSQLに比べて最大で4倍のスループット100倍高速のレイテンシ99.99%の高可用性を兼ね備えています。利用料金はCPU、メモリ、ストレージの利用量に応じたシンプルな従量課金制になっています。

 

AlloyDBの構造

AlloyDBは、コンピューティングレイヤストレージレイヤで分離されてます。

コンピューティングレイヤ

コンピューティングレイヤは、フェイルオーバーを備えたプライマリーレプリカインスタンスで構成されています。レプリカインスタンスは線形に水平スケールが可能です。

プライマリーインスタンスは、書き込みSQLを受け取ると、データ構造とインデックス構造をインメモリで更新し、先行書き込みログ(WAL)を作成します。commitされるとWALログレコードをストレージレイヤに連携し、書き込み処理の多くのオペレーションをストレージレイヤにオフロードすることで、高速性を実現してます。

また、プライマリーインスタンスからレプリカインスタンスに WALをストリーミングし、各インスタンスのローカルキャッシュを最新に保っています。

ストレージレイヤ

ストレージレイヤでも、コンピューティングとストレージの分離が行われ、レイテンシーのリージョナルログストレージログ処理サービス(LPS)シャーディング済みリージョンブロックストレージで構成されています。

データの書き込み

まずプライマリインスタンスから低レイテンシのリージョンログストアにWALが反映されます。

次にLPSが非同期的にWALを取り出し、最新のデータベースブロックを作成し、ブロックストレージに取り込むことで、トランザクションの永続性を確保します。

また、ブロックはコンピューティングレイヤの各インスタンスに戻され、キャッシュの更新などに利用されます。

データの参照

コンピューティングレイヤの任意のインスタンス参照SQLが届くと、インスタンス内のバッファーキャッシュに必要なブロックが存在するか確認します。そこに無ければ、超高速ブロックキャッシュを確認します。

インスタンス内に必要なブロックが存在しなければ、ストレージレイヤに問い合わせし、LPSのバッファーキャッシュを確認、そこに無ければブロックストレージから取得します。

HTAPの実現

AlloyDBのカラム型エンジンを有効にすると、機械学習と分析モデルを活用しながら、カラム型テーブルと列をインテリジェントに自動で決定し、メモリに保持されます。 また、実行されるクエリオペレーションに基づき、最適な形式とメタデータが決定されます。Googleのパフォーマンス試験にて、分析クエリに対して標準のPostgreSQLに比べ、最大100倍速い性能を記録しました。

クエリプランナーは、カラム型実行プランと行ベースの実行プランの使い分けをします。これにより、管理オーバーヘッドを最小限に抑えながら、さまざまなクエリに対して優れたパフォーマンスを提供できます。

 

Google Cloud Next'23で発表された新機能

AlloyDB AI(プレビュー)

簡単なSQL関数を使用して、データのエンベディングをし、標準のPostgreSQLに比べ最大10倍高速ベクトルクエリを実行することができます。

AlloyDB omni(プレビュー)

オンプレ、ノートパソコン、クラウドなど、どこでも実行できるように設計されたAlloyDBのダウンロード版です。

生成系AI サービス・モデル整理 -GPT、DALL-E、PaLMなど-

生成系AI(ジェネレーティブAI)とは

  • 生成系AI(ジェネレーティブAI)とは、新しいオリジナルのアウトプットを生み出すAIのこと。大きくは下記パターンに分類できます。

    • 画像や動画

    • オーディオ(音声や音楽など)

    • テキスト(文章やコードなど)

世界的なブームで、サービスが多く混乱するため、生成系AIで展開されているサービス・モデルを整理してみました。

  • 画像・動画・オーディオ生成

    • VAE

  変分オートエンコーダ。エンコーダで元の画像を潜在変数に、デコーダで潜在変数から画像を生成

      • DALL-E(OpenAI):テキストエンコーダにTransformerを、画像生成器にVQ-VAEを採用した画像生成機能
    • GAN

  敵対的生成ネットワーク。画像生成モデル

    • Diffusionモデル

  ノイズからスタートし、徐々にノイズを除去していくことで、データを生成するモデル

      • Imagen(Google):T5+Diffusion。テキストから画像を生成する機能
      • GLIDE(OpenAI):Diffusionモデルベース。テキスト情報をインプットとして、画像を生成する機能
      • DALL-E2(OpenAI)GLIDE + CLIP(言語と画像のマルチモーダルモデル。言語と画像の対応関係を捉える)
      • Stable Diffusion(Stability AI)テキスト情報をインプットとして、画像を生成する機能
    • その他、未分類等
      • Midjourney:テキストから画像を生成する機能
      • Parti(Google自己回帰によるテキストから画像を生成する機能
      • Firefly(Adobe:テキストから画像を生成する機能。著作権をクリアした素材のみを利用しているところが特徴
  • テキスト生成

    • Transformer

  Googleが発表した自然言語処理NLP)のベースネットワーク

  • パブクラの生成AI関連サービス

    • Google Cloud
      • Generative AI Studio :マネージドで生成系AI機能の利用ができる
      • Model GardenGoogle独自のモデルやOSSや3rdPartyモデルなど検索利用できる
        • PaLM2、Codey、Stable Diffusion、Llama2、Falcon LLM等
    • AWS
      • Amazon Bedrock:様々なFM(ファンデーションモデル)をマネージドで利用できる
        • Titan FMsAWS独自モデル。Titan TextとTitan Embeddingsからなる
        • Jurassic-2ClaudeStable Diffusion
      • Amazon Sagemaker Jumpstart:事前学習済のモデルやソリューションにアクセスしてタスク実行できる
        • Llama2、Jurassic-2、Falcon LLM、Stable Diffusion等
    • Azure
      • Azure AI サービス
        • Azure OpenAI Service:GPTをマネージドサービスとして利用できる
      • Azure AI Studio:AIソリューションを開発するプラットフォームで事前学習済のモデルも利用できる
        • Azure OpenAI
        • Llama2、 Dolly等
      • Amazon CodeWhisperer:コード生成サービス

会社設立&クラウドファンディング

会社設立

  • 株式会社か、合同会社
    • 株式会社(株主が出資)
      • メリット
        • 株式発行し、多くの資金調達が可能
        • 株式上場できる
        • 一般的に信頼が高い
      • デメリット
        • 株主が増えると経営が複雑化する
        • 手続き、運用コストが高い
        • 取締役会、監査役などの組織が必要
    • 合同会社(共同経営用、出資額に応じて経営権を持つ)
      • メリット
        • 少額の出資で始めれる
        • 運営コストが株式会社に比べて安い
      • デメリット
        • 資金調達が難しい
        • 信頼性が低い
        • 代表取締役と名乗れない
    • 結論
  • 合同会社設立に必要な手続き
    • 基本事項の決定
      • 社名
      • 事業内容
      • 本店所在地
      • 資本金の額
      • 決算期などの会社の基本的な事項を決定
    • 定款(ていかん)の作成(会社の憲法
      • 合同会社でも定款の作成は必要です。定款を公証人に認証してもらう必要はない
      • 紙の定款では4万円の収入印紙も必要ですが、電子定款の場合であれば不要
      • 電子定款は電子署名が必要 ※定款作成の相談も含めて行政書士司法書士依頼の場合が多い
    • 会社の印章を注文
      • 登記では会社の印鑑の届け出。社名が決定したら代表者印(実印)や銀行印、角印などを作成
    • 出資
      • 定款で定めた出資。手続きは株式会社と同様(金銭であれば、金融機関の自分の預金口座から出資金の金額をいったん引き出して、入金し直し)。
        • この払い込まれた口座の通帳のコピー
        • 通帳の表紙、表紙裏(支店名、口座番号、口座名義人が記載されているページ)
        • 振込記録のあるページをコピー
      • これらのコピーと一緒に「払い込みを証する書面」を作成
    • 登記申請
      • 設立登記は、本店所在地を管轄する法務局などに申請。
      • 合同会社設立登記申請書
      • 登録免許税の収入印紙貼付台紙
      • 定款
      • 代表社員の印鑑証明書
      • 払い込みを証する書面
      • 印鑑届書
      • 設立登記には登録免許税が必要。登録免許税は資本金の1000分の7の額ですが、この額が6万円に満たない場合は6万円。
      • 登記を申請した日が原則として会社の設立日

損益計算書とは

  • 売上割引
    • 債権に関して、本来の決済期日よりも前に取引先からの支払いがあった場合に、債権金額の一部を免除すること
  • 事業利益
    • 営業利益 + 受取利息 ※支払利息で減算しない

貸借対照表とは

  • 資産流動資産の中で短期間で容易に現金化できる資産
  • 株主資本:資本金 + 資本剰余金(資本準備金) + 利益剰余金(利益準備金、その他利益剰余金(任意積立金、繰越利益余剰金))+ 自己株式
    • 自己株式:株主から発行株を買い戻したもの(自社株買いして消却)
      • 自社株買いはマイナス表記(純資産が減る、現金預金も減る)
  • 自己資本:equity。株主資本 + その他包括利益累計額
  • 純資産:book-value自己資本新株予約権 + 非支配株主持分