はじめに
Ethereumと互換性のあるフレームワークPolygon PoSのバリデーターに、Google Cloudが参入することが9月29日に発表されました。なお、今年の4月にPolygon LabsとGoogle Cloudは複数年にわたる戦略的パートナーシップを締結しています。
バリデーターとは
バリデーターは、ブロックチェーンのトランザクションプールに溜まっている新しい取引データから、取引を検証して新規ブロックを生成し、ブロックチェーンに追加する役割を担います。バリデーターは参加条件として多くのネイティブ仮想通貨を保有しておく必要があり、その価値や社会的な信用度の低下を防ぐため、ネットワークの安定性とセキュリティの維持に努めます。
Polygonとは
Polygonは、Ethereumが抱える問題を解消するレイヤー2ソリューションです。MATICというネイティブ仮想通貨を保持し、取引手数料などに利用されています。コンセンサスアルゴリズムはPoS(Proof of Stake)が採用されています。
Ethereumが抱える問題
Ethereumは、世界中のノードで共有されるコンセンサスアルゴリズムによる取引速度の遅さと、取引処理(スマートコントラクト)の複雑度や優先度に応じて高額化する取引手数料(ガス)の問題を抱えてきました。
レイヤー2とは
レイヤー2とは、ブロックチェーンの基本層(レイヤー1)とは別の場所(オフチェーン)で取引処理を行い、最終取引結果のみレイヤー1に戻し、取引確定させることができる技術のことです。これによりEthereumが抱えるスケーラビリティ問題を解決し、取引時間と手数料の下げに繋がると期待されています。ただ、それと引き換えにレイヤー2でのハッキング等新たなセキュリティリスクを考慮する必要があります。